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第3回「“そんなことないよ”』に続く言葉」

2024年1月5日(金)21:54

◆とりあえず言い返せるようにはなったけれど…

前回の記事で、自己否定の言葉の一人称を「私」から「お前」に変えることで、
言い返すことができるようになったという話をしたのですが、

あくまで「そんなことないよ」と言えるだけであって、相手の矛盾を指摘して、言い負かすほどの反論をするレベルになることは、自分にとってはもう少しに思えます。

しかし、論理的に反論できなくても、一つだけ効果的な言葉を見つけたので、お話したいと思います。

それは、

「あんたたちがそうなってほしいだけで、“私自身はそうなってほしくない”」

という、盛り上げ隊とは異なる、もう一人の自分の意志を示す言葉です。



◆脳は主語を理解しないってホント?

「脳は主語を理解しないから、他人の悪口をいうと自分も傷つくんですよ」

…という話を信じていた頃がありました。

とにかく後ろ向きな言葉をつかわないでいい言葉だけ言おうって心がけてたんですが、私の場合はやりかたが、まあ、聞いてもらえばわかると思いますが…

「この数学の問題わからない。でもいいか。私はできる! なんとかなる!!」

という具合に…、問題そのものの解決を放置しながら、どうにかなる!って努力もせずただ思っているだけどいう有様だったのです。

当然、できるようになるわけないし、「本当にこれでいいのかなぁ」という漠然とした不安は深まっていくばかり。それなのに、楽な方が都合がいいし、信じたいことを信じたいからそういうことを繰り返していたんですよね。

今振り返ってみると、「失敗するかもしれない」という不安に対し、「だったらどうすればいいんだろう」と考えて、行動を起こして。その結果から良かったことは次につなげて、ダメだったことはやめるようにする。そんなやり方で向き合っていたほうがずっと成長できたと思うんです。

悪口を言うな…というのも、トラブルのもとだから控えるに限りますが、この人やばいかもなと思うこともあるじゃないですか。それを、「気をつけたほうがいいよ」と他人と共有することは、悪口とは言いませんよね。

当時の私は、そういうものまで「悪口」だと判断していたんです。
性善説…他人のことは疑ってはならない、という精神。だから、私は騙されたと思っていないし、騙されてもいいとすら思っている。本人はいい気分だろうけど、家族や友人になる人は迷惑することになります。

そんな時代が長いことあったのですが、紆余曲折を経てそんな自分に「馬鹿じゃないの?」とツッコミを入れられるようになりました。

「ポジティブな言葉”だけを”使いましょう」ってのは怪しいと今は思ってます。怪しいというか、確実に私には合ってないと警戒するようになりました。


◆「主語」はしっかり区別したい

そういうわけで、脳が主語を理解するとかしないとかはよくわからないけれど、「私はだめなやつだ…」と自分に対するネガティブ思い込みも「お前はだめなやつだ」と罵倒されていると変換すると対抗ができるのだから、
主語は意識したほうがいい。いや、するべきだ。それが今の結論です。

それは、誰から言われた言葉なのか。

これは、誰に対して思っている言葉なのか。

「だめだ」「やめてしまえ」という言葉だけに惑わされずに冷静に主語を見られるようにしていきたいと思います


◆「自分はそうなってほしくない」と言うことで脳を味方につける

脳科学の本を呼んで、自分は学者や研究者じゃないから根拠を導き出せないからなんともいえないのですが…

信じて損はないなと思うのは、思い込みと連想に関する脳の働きの関係です。

何か一つの記憶を思い出すと、それに関係した記憶が一緒に蘇ってくるということがあると思います。

脳はよくコンピューターに例えられて…覚えてばかりではいずれ容量がパンクするので、短期記憶と長期記憶の部屋に情報をわけて処理していく…なんて言われていますよね。

私のこれまでの記憶も、短期記憶と長期記憶にわけて保存されているのだと思いますが、

普段あまり自信が持てず…なにか大変なことをしでかすかもしれないとか、人間関係が続かないかもしれない、という不安を抱えているのは、失敗の記憶や、人間関係がダメになった瞬間などを、思い出すことが多いからなのでしょう。

「もっと楽しいことを考えなよ」という声も聞こえてきそうですが、

楽しいことをやってる時、私は享楽的に行動をしています。
楽しいことをやりすぎて、部屋がちらかっていたり、晩御飯ができてなかったり、寝る時間が遅くなって仕事でミスをしゃすくなったりとか、問題でなかったことが問題になってしまうのです。
だから、楽しいことは考えなくても勝手にやり始めますからコントロールが難しい。やってしまったあとで、「まずい!」と思ったタイミングで、できるだけ早く、ゴミを拾うとか、洗った食器を棚に治すとか、Switchを一旦スリープにするとか…問題解決モードに切り替えられることが私にとっては求めれる行動です。

それに、失敗ばかり思い出すのは、そんなダメな自分を変えたいからだと。これからは良くなっていきたいのだと。
そういう方向でポジティブに向き合っていきたいと思います。


脳が、何かを元に連想的に記憶を持ってくる…ということで、

自分がだめだと思っていると、それに関係した情報を脳が探してくるような感覚は、たしかにあるんじゃないかと思っています。

だから、「私はだめだ」と思ったままだと永遠にだめな理由を思い出してはいじけているだけなので、不幸感情盛上げ隊の「お前はだめだ」に対抗する勢力を強くしていくために脳を使いたい。
その意志を脳に伝え続けていくんです。

そうしたら、今までは盛上げ隊の味方をしてきた脳も「え、そっちが本心? 知りませんでした。じゃあ、これからは解決策を探します」

ってなる気がしてきます。

「私は」と言っている方が、「だめだ」ではなく、「だめなままでいたいとは思っていない(成長したい。乗り越えたい)」と言っているのだから、脳にとってもそれを探すのが役目となります。

盛上げ隊の言葉に気づいたら、

「私がするのは目の前の問題を解決することだ」

そう、脳に言い聞かせていこうと思います。


今のところ「そんな気がする」レベルの話ではありますが…
そう思って行動してみたらまた何かヒントが出てくるかもしれません。


では、今回はこれにて。

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