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いまさらレターセット

「完全にしてやられたよ!!」

ジュニアンは顔を真っ赤にし憤慨しながら、閉じこもっていた部屋から出てきたのだった。

奥さんはキッチンからリビングへ顔を出す。

「ジュニアンくん、いったい何があったの?」

「ウィリえもんだよ!!あいつ、俺がルール上過去にいけないからって、死者と交信できる『かもしれない』って道具をわたしやがって。手紙を書くまではいいが、問題はその推奨されてるルールだ。責める言葉や謝罪の言葉はやめとけってやつ。これのせいで俺は、返事がほしいばかりに、実の兄貴に『あいしてる』だの『大好きだ』などと薄ら寒いのに暑苦しい矛盾した単語を何度も書かなきゃいけなくなったんだ!! 恥ずかしすぎて頭がおかしくなりそうだ!!!」

彼はそう言ってベッドに倒れ込むと頭を抱えてうずくまってしまった。

「あのポンコツバイクめ!!もし戻ってきたら、ヘッドパーツに『肉』って書いて、町内一周させてやる!!!」

「落ち着いてよジュニアンくん。それじゃ別の作品の要素が混ざっちゃうでしょ」
奥さんはふふ、と笑いながらそう言った。

「そうだよ!うちのねーさんはキャラ作りをすぐ忘れるし、ぼくらウィリー仲間の扱いは雑だけど、君ら兄弟のこと、誰よりも助けたいって思ってくれてるバイクなんだよ」
スクえもんもそう言った。

「手紙、書けただけで十分だよ。おつかれさま」
奥さんはそう言って、テーブルにコトリとお皿を置いた。

「さっき焼いたりんごタルトだよ。わたしが食べたかったから作ったんだけど、よかったら食べて。紅茶淹れるね」
彼女は嬉しそうにキッチンへ戻って行った。

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