星咲く宇宙を君と
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勝負したい。
それをきいて、
ワドルドゥはしばらく固まっていた。
「勝負って…何の?」
「ボクは槍、君はビームで…一対一の手合わせをしてほしいんだよ」
ワドルドゥは、それを聞いて少し考えると、
「物理タイプと魔法タイプの技は、分野が違うから…競ってもあまり意味がないと思うよ」
と答えた。
「総合力だよ」
バンダナワドルディは言う。
「え?」
「ボクは、君の総合力が知りたい。魔法だって物理だって長所も短所もある。
大王さまは、コピー能力でどんな技も使えるカービィと勝負を重ねてるんだ。
ボクだって、どんな相手でも対処ができなくちゃいけない。
だから、ボクは君の総合力と戦いたい」
「…バンダナ君…」
正直なところ、ワドルドゥはバンダナワドルディと戦いたくはないと思っている。
彼はバンダナワドルディのことを大切に思っていて、助けることや支えることへは喜んでするが、傷つけるようなことは避けたかったのだ。
…それが、例え大切な人の望みであっても。
ワドルドゥは複雑な思いだった。
…適当にかわすか。
「わたしじゃ今の君の相手にならないんじゃないかな」
笑って答える。
「ポピーは、君のこと強いって言ってたよ」
「は?」
「だからお願いしたいんだ。
君の戦うところなんてほとんど見れないし、
ボクも槍術をだいぶ覚えたから、どれくらいやれるか試したいんだよ…!」
バンダナワドルディは瞳をキラキラさせて言った。
…ポピーのやつ、余計なことを。
ワドルドゥは内心そう思った。
「…そう言われても、
僕は、臆病だから…怪我とかしたくなくてさ?…」
…よし。こう言えば、そんな腰抜けと戦ってもしょうがないと考え直すかも。
ワドルドゥは納得する。
が、そうはいかなかった。
「じゃあ、怪我させないようにするよ!
でも、もしさせちゃったときは…なんでも言う事聞くから!!…ね??」
「何でもって…!」
バンダナワドルディは(ワドルドゥにとっては)とんでもないことを言い出した。
「そんなこと、気軽に言うもんじゃないよ」
ワドルドゥは忠告した。
「お願い!!」
バンダナワドルディは頭を下げた。
「…いやだ」
ワドルドゥはそっぽを向く。
今度はシンプルに拒否することにしたようだ。
「そこをなんとか!」
バンダナワドルディはそっぽを向いた方向に回り込む。
「…仕事があるし」
「大王さまに許可もらうから!」
あーだこーだと長々やりとりをしていたら、さすがの彼も疲れてきた。
そして、ついに…
「…そこまでいうなら、わかったよ」
と承諾してしまったのだった。